化粧を行うと気分が明るくなったり、外交的になったりとポジティブに働く感覚があると思います。
また、以前テレビの放送で老人ホームで美容師の人が髪を切ったり化粧をすることで、その人たちの笑顔が増えたという内容のものも見ました。
化粧と心理的効果というものは最近になってい謳われるようになりましたが、本当のところはどうなのだろうと思い過去の研究などからリサーチしました。
化粧による心理的効果の研究
化粧の心理効果は、とある論文の結果によると以下のような効果が見られたそうです。
積極性の向上
- 人に会いたくなる、何かしたくなる
リラクゼーション作用
- くつろぐ、リラックスする
気分の高揚
- やる気が出る、明るくなる
安心感の増加
- 安心する、恥ずかしくない
これらの結果を踏まえると、化粧をすることでポジティブな要素が増えているということが言えると思います。
実際の測定結果はどうなのか
この研究では、ストレス度合いを測る時に唾液中のコルチゾールというストレスに対抗するホルモンの値と、様々な免疫の種類の中でも結果的にストレスに関わるs-IgAの分泌量を測定しています。
対象者は18歳から29歳までの健常な女性21名で、その中でストレスを一律にかけてその後に化粧をする人を15人、何もしないでいる人を6人に分けて行っています。
実験後に唾液を採取して、それを分析にかけて先ほどの唾液中の成分量を測定しているため、実際の体の変化を観察しています。
それによると上記のような変化が見られたそうです。
これを見ると、やはり化粧をすることでストレス具合が軽減して、結果的にポジティブな方向になっています。
- 参考文献 「メイクアップの心理的効果と生体防御機能に及ぼす影響」 日本福祉大学情報科学論集
化粧は全ての人に効果を与えるのか
上記の結果を踏まえると化粧をすればポジティブになれると思いますが、全てではないようです。
他の論文では、日常的に化粧をしている回数が少ない人や、使用している化粧品の種類が少ない人が化粧を行ってもソーシャルスキルや自己肯定感が低いままであるという結果もあります。
そのため、化粧という行為が全ての人に対して良い心理的効果が現れるとは言えないようです。
最終的な結論
はっきりと化粧は良い心理的効果がある、と断言できる要素は少ないため、あるのではないか程度のニュアンスになると思います。
ただ、化粧や髪を切っておしゃれをすることは、実際に気分が明るくなったり高揚感が出たり、ウキウキしたりすることは多くの人は感じていることだと思います。
なのでおしゃれをして外出することや、自分の変化を楽しむという行為はやはり気分を明るくさせるため、人生を楽しむ大きな一つの要素となるでしょう。人間の体はデータだけでは測れないものがありますので、自分の感覚も大切にしたいものです。