疲れが寝ても寝ても抜けない、長い期間疲労感や倦怠感から抜け出せないという人は副腎疲労症候群かも知れません。
副腎疲労症候群についてはこちらの記事をご覧ください。
副腎疲労症候群を少しでも改善させるためは食事がとても大切になります。
副腎疲労症候群になる人は、大抵の場合は栄養素の不足というよりは嗜好品が副腎疲労症候群の一因になっていることが非常に多いため、まずはこれらの食品の摂取を見直してみると良いです。
それでは、どのような食品や成分が副腎に影響を与えているのか見ていきましょう。
カフェイン
カフェインは副腎を刺激するために副腎疲労症候群に繋がりやすい成分の一つです。副腎疲労症候群の人は、カフェインをとても好んで飲む傾向があります。
カフェインの詳細についてはこちらの記事をご覧ください。
カフェインは副腎を刺激する効果があるため、副腎が刺激されることでその都度体を興奮させる物質であるノルアドレナリンやドーパミンなどの物質が分泌されて、それらの物質は脳を興奮させる働きがあるためにさらに活動が高まって、活動が高まれば当然必要となるエネルギー量が増えるので、さらにカフェイン欲求が強くなり摂取することで副腎が刺激されて体が興奮して、という循環になります。
疲れた (エネルギー不足) ⇩ カフェイン摂取で身体活動を高める (エネルギーチャージ) ⇩ また動けるので、活動する (またエネルギー不足に) ⇩ またカフェイン摂取で活動をする (エネルギーチャージ)
このスパイラルに陥ると、副腎は休むことなく働かざるを得なくなるため、長期間そのような習慣を続けているといずれは副腎が疲労して機能低下を起こします。
また、カフェインは若干ではあるものの中毒性があるために、カフェインを常に摂っていると急に摂らなくなった時に中断症状が出てきます。
具体的には中断してから6〜12時間後に頭痛、疲労感、意欲減退、覚醒レベルの低下、眠気、集中力 困難、抑うつ、イライラ、頭重感などの症状が出てくるとされていて、これを離脱症状と呼びます。
ただ、カフェインを中断して離脱症状が起きても、再度カフェインを摂取すればそれらの症状は落ち着くためになかなか止められないという循環に陥ります。
カフェインを中断するには、止めるという意識よりも少しずつ減らしていくという気持ちくらいの方がうまく減量できます。
アルコール
アルコールは少量ならば気分安定やリラックス作用がありますが、飲みすぎると副腎を刺激してしまう要素があります。
アルコールは、飲む量が1日25g以内であれば糖尿病予防などにも効果があるとされていますが、それ以上の量になると膵臓からのインスリンの分泌を抑えるように働いてしまうために、血糖値が上がり糖代謝に影響を及ぼします。
インスリンは膵臓から分泌されるホルモンです。食事をした後に糖分が取り込まれると血糖値が食事量や内容によって上がりますが、その上がった血糖値を通常値まで下げるために分泌されてます。
しかしながら適量以上を超えたアルコールを摂るとインスリン分泌が抑えられて、血液中の過剰分の糖分が取り込まれずに高血糖の状態になってしまいます。
高血糖な状態は体にとってイレギュラーな状態なのでストレスになります。そのストレスがさらに副腎を刺激してストレスに対抗するホルモンを放出させる要因となります。
砂糖
砂糖が含まれている食品は数多くあります。おやつのケーキやクッキー、煎餅などからスナック菓子やチョコレートまで一般的なイメージのものから、調理品のタレやパンやピザなどにも含まれています。
特に注意したいのがお菓子やケーキなど、白砂糖を大量に使用しているものです。
これらは非常に多くの糖分を含んでますし性質上、血糖値がすぐに高くなるという要素もあります。
そのため、摂取した後にすぐに高血糖の状態になりますので、膵臓から血糖値を下げるインスリンホルモンが分泌されます。
ただし、インスリンが分泌されるまでは少々時間差がありますので、食後にすぐに高血糖になる食べ物は得てしてインスリンが過剰に分泌され過ぎて、インスリンの効果が出てくると今度は一気に血糖値が下がってしまい低血糖の状態に一時的に陥ります。
低血糖においては体が完全にエネルギー不足の状態なので、体を強制的に休めようとして疲労感や倦怠感、頭痛、眠気など活動を低下させるような症状が出てきます。食後に急激に眠たくなるのは大体このケースです。
するとその状態では活動できないために、またすぐに血糖が上がる食べのもが都合が良いですから砂糖系のものを摂取します。すると先ほど説明した流れがループしていきます。
そして副腎においては、低血糖になった際に血糖値を元に戻そうとして、実は血糖値を高める作用も持ち合わせるノルアドレナリンやアドレナリンといった体を活動的にさせる物質を放出します。
ということは血糖値の乱高下を繰り返している内に副腎はどんどん疲弊していき、それが長期間続くと疲れきってしまい機能低下を引き起こします。
まとめ
以上、副腎疲労症候群において避けるべき、あるいは気をつけるべき食品や成分についてお話ししましたが、これらを一気に中断するのは不可能ですし、カフェインには離脱症状もあるために、まずは少量ずつ自分のペースで減らしていき、副腎を労ってあげられると良いですね。