生理時に痛みを伴う人は結構多いと思います。
では生理痛に悩む人は、どのくらいの痛みの程度に悩まされているのでしょうか。
以下に示すデータは平成16年に「働く女性の健康に関する実態調査」を目的とした財団法人 女性労働協会によるリサーチ結果となります。
生理痛の調査結果
生理痛の程度
かなりひどい (薬を飲んでも会社を休むほど) | 2.8% |
ひどい (薬を飲めば仕事ができる程度) | 25.8% |
生理痛はあるが我慢できる程度 | 47.9% |
上記の通り、生理痛がひどいという人は計28.6%もいます。単純計算にはなりますが、10人いたら約3人はひどい生理痛に悩まされているという実態です。
また、我慢できる程度というのは人によって痛みを感じる、あるいは我慢できるレベルが違うので、その中でも一部の人はひどいレベルの人も含まれていると思いますので、もう少し生理痛で悩まされている人は多いかもしれません。
年齢別にみた生理痛
25歳未満 (224人)
かなりひどい | 5.3% (12人) |
ひどい | 37.8% (85人) |
我慢できる程度 | 41.8% (94人) |
痛みなし | 14.7% (33人) |
25~30歳未満 (503人)
かなりひどい | 3.6% (18人) |
ひどい | 34.6% (175人) |
我慢できる程度 | 47.2% (239人) |
痛みなし | 14.0% (71人) |
30~35歳未満 (376人)
かなりひどい | 3.2% (32人) |
ひどい | 30.0% (114人) |
我慢できる程度 | 47.4% (180人) |
痛みなし | 18.4% (70人) |
35~40歳未満 (288人)
かなりひどい | 1.4% (4人) |
ひどい | 19.8% (57人) |
我慢できる程度 | 56.3% (162人) |
痛みなし | 22.6% (65人) |
40~45歳未満 (217人)
かなりひどい | 2.7% (6人) |
ひどい | 13.4% (30人) |
我慢できる程度 | 47.8% (107人) |
痛みなし | 33.0% (74人) |
45~50歳未満 (183人)
かなりひどい | 0.5% (1人) |
ひどい | 10.5% (20人) |
我慢できる程度 | 49.5% (94人) |
痛みなし | 35.8% (68人) |
以上が平成16年時点のものではありますが、結構な割合で生理痛に悩まされている人がいることがよく分かります。
自身の年齢で調査結果を照らし合わせてみてください。どのボリュームゾーンにいますか?
では最後に、こちらのデータで興味深いものがありましたので、そちらもご紹介します。
生理痛と環境
生理痛がある人の仕事状況も調査した結果がありました。
調査内容としては、重いものの持ち運び、パソコン作業、対面応対、低温すぎる、足場が悪い、タバコくさいetcなど様々な仕事の環境を調査したところ、ある意外な職場環境が関連深いのではないか、という結果が出ました。
実はその環境は「高温多湿」ということでした。
この結果は意外ではありませんか?高温ならば体が温まる環境というイメージは湧きますが、多湿も関わりがあるというのは驚きです。
この具体的な内容としては、
「高温多湿を不快と感じる者が不快に感じない者に比べて月経痛のリスクが低いという今回の結果 は、高温多湿に対する感受性の差もあろうが、高温多湿の職場環境が月経痛を緩和させると解釈できよう」
これはどのようなことかというと、高温多湿を不快と感じる人は不快に感じない人に比べて生理痛が少ない。高温多湿を不快と感じるということは高温多湿な環境にいるということ、反対に不快に感じないのはその環境ではないこと。よって高温多湿の環境にいる人の方が生理痛が軽減される結果が出たならば、その環境自体が生理痛の軽減においては良いのではないか、ということです。(感受性の違いもあるが、ということでした)
少々分かりにくい表現のため、簡単にまとめると、
高温多湿の環境は生理痛の軽減と関連があるかもしれない。
また、東洋医学的にも生理痛は冷えに対しての治療もかなり重要な意味を持ちます。
そこでご自身でできるセルフケアとしては下腹部をカイロや湯たんぽで温めると良いでしょう。
子宮や卵巣がある下腹部を温めることで血流が改善して冷えの改善にも役立ちます。さらに先ほどの調査結果では高温多湿との関連も指摘されているように、やはり体が冷えないような状態をいかに作るかということになりそうです。
生理痛で悩んでいる人は、まずは下腹部を温めることから実践してみてください。