体温は冷えや免疫力を始め、体調や肌の調子などあらゆることに関わる大切な要素ですが、低体温で悩んでいる人はかなり多いものです。
そこで、こちらでは体温を上げる方法を体の仕組みから考えて実践しやすいものをご紹介します。
体温の仕組みについてはこちらをご覧ください。
主な3つの体温を上げる方法
十分な栄養摂取を
体温は飲食物で取り入れた栄養素を代謝することでエネルギーを生み出し、その過程で副産物として生まれてきます。
そのため、栄養素を十分に摂っていないとそもそも代謝する機構が働きませんので、結果的に熱も生まれません。
食事を抜いている人や栄養に偏りがある人は、まずはそこから改善しないといけません。
では、三大栄養素であるタンパク質、糖質、脂質の食事をすることで消費されるエネルギー量を見てみます。この数値は難しいことは置いておいて、その栄養素でどのくらいエネルギーが生み出されて熱も生まれるかというように思ってもらえれば良いです。
- タンパク質 30%
- 糖質 6%
- 脂質 4%
(1回の食事で偏りがない内容だと平均で10%)
ご覧いただいた通り、圧倒的にタンパク質からのエネルギーが多いですね。ということは、やはりタンパク質を十分に摂取していないと熱が生まれにくくなってしまいますので、タンパク質はしっかりと摂りましょう。
ちなみに、タンパク質は英語でプロテインと言いますが、プロテインの語源はギリシャ語で「第一のもの」です。そこから読み解けるように、タンパク質は第一に摂らねばならない重要な栄養ということがよく分かります。
最近でこそ、プロテインという言葉をコンビニの惣菜やお菓子などでも見るようになりましたが、それまではあまり言われていませんでしたので、ようやくタンパク質の重要性をいろいろな所で謳われてくるようになりましたね。
タンパク質を摂るには、やはり卵や鶏肉、豚肉や大豆にも多く含まれています。特に鶏肉は脂肪が少なく、卵に至ってはビタミンが非常に豊富で完全食と呼ばれるほどのものです。卵は1日に2個を目安に摂りましょうと鶏卵協会も呼びかけています。
体温を上げるには、まずはしっかりと栄養を摂りましょう。
卵の栄養についてはこちらをご覧ください。
筋肉量を増やす
寒い時にブルブルって自然と体が震えませんか?
実はその時に熱を生み出しています。この仕組みを”ふるえによる熱産生”といって、筋肉を収縮させることでエネルギーを生み出して熱を作り出しているのです。
筋肉が収縮して熱を作り出すということは、収縮する筋肉が沢山あればあるほどに熱が生まれるということです。
ここまでで分かるように、筋肉量と熱産生量は比例します。だから、筋肉量を増やすことが大切なのです。
では具体的にはどのように筋肉を増やしていけば良いのでしょう。
それはまずは大きな筋肉を鍛えることです。小さな筋肉よりも大きな筋肉を鍛えたほうが相対的な筋肉量は増えます。
そして、大きな筋肉は下半身に集中しています。
特にお尻やモモの筋肉を鍛えることで、より効率的に筋肉量を増やすことができます。
筋肉名でいえば大臀筋(だいでんきん)やハムストリングを鍛えると良いです。
これらの筋肉を鍛えるメジャーなエクササイズとしてはスクワットやレッグランジがあります。これらのトレーニングはわざわざジムへ行かなくても自分の体重で行うだけでも十分に効果がありますので自宅で簡単にできるため、2日に1回、1セットを10回×3で3セットを目安にやると良いでしょう。
温まる食事
やはり食事は大切です。
食品にはトマトやきゅうり、なすなど体を冷やす作用があるものと、根菜類やショウガ、ネギなど体を温める作用があるものがあります。
色々と細かくは覚えられませんので、簡単に見分ける方法としては夏が旬なものは冷やす、冬が旬なものは温めると覚えておくと良いでしょう。
ただし、現代ではハウス栽培で年中ほぼ全ての食物が食べられますので、別の見分け方としては土の中で育つものは温める作用を持つものが多いので、それも知っておくと役立つと思います。
ではどのようなものが温まるのかというと、基本的には温まる作用を持った食物を食べることではありますが、中でも強力なのが「生姜」です。
生姜には実際に化学的に温まる作用を持つ成分が含まれています。
ショウガオール | 血行促進、発汗、抗酸化作用 |
ジンゲロン | 血行促進、発汗、殺菌 |
ジンゲロール | 発汗、消臭、解毒 |
シネオール | 発汗、食欲増進、殺菌 |
上記以外にも多くの成分が含まれていますが、これらの成分が主に体を温めてくれます。
特に血行促進や発汗の作用が高いため、体を温めるメジャーな漢方の葛根湯にも含まれています。
生姜は刻んでも良し、すっても良し、漬けても良しで調理のアレンジも多いため、それも生姜を摂取しやすいポイントですね。
まとめ
以上、体温を上げる方法3選をお話ししました。
体温を上げることは、上記の方法を始め色々な方法を実践していけば少しずつ上がっていきます。ただ、体質を変えるということでもあるためにすぐには変化は出ませんし、出たとしても一時的なものです。じっくりと気長に続けた上で、安定的に変化していきますので、継続していってください。
また、体温を上げるには体を冷やさないことも忘れがちですが重要です。せっかく温める取り組みをしていても冷やすこともしていればプラスマイナス0ですからね。
ということで、低体温からくる不調や冷えなどに悩んでいる人は早速実践してみてください。