ビタミンのほとんどは体内で作られないもののため、基本的には飲食物からこまめに不足がないように摂取していく必要があります。
そこで、今回は数あるビタミンの中からビタミンAについてどのような働きがあるのか、またどれくらいの量が必要なのかということをお伝えしていきます。
ビタミンの概要についてはこちらの記事に書いてありますので、よろしければご覧ください。
それでは一つずつ見ていきましょう。
ビタミンAの働き
ビタミンAは目にとって重要な働きがあります。
主な働きとしては、網膜細胞の保護作用や、視細胞の光による刺激への反応に関わりがあります。
また、ビタミンAは肝臓にたくさん蓄えられているために、血液検査ではビタミンAの摂取が不足していたとしても、肝臓の蓄えが20μg/g以下にならない限りは数値上に現れません。
体内のビタミンAの量を本当に正確に測るためには、肝臓のビタミンAの量を測定しなければなりませんが、それはとても体へのダメージが大きいためそのような測定をすることは現実的には難しく、そのため指標となる目安が難しい状況です。
一日あたりの必要量
男性
18歳以上 | 850〜900 μgRAE |
65歳以上 | 800〜850 μgRAE |
1〜5歳 | 200 μgRAE 以上 |
女性
18歳以上 | 650〜700 μgRAE |
65歳以上 | 650〜700 μgRAE |
1~5歳 | 200 μgRAE 以上 |
妊婦中 | 650〜700 μgRAE |
授乳中 | 1150 μgRAE |
過剰に摂取した場合
ビタミンAの過剰摂取となりうる要因としては、サプリメントの摂取が最も考えられます。良かれと思って飲んでいるとしても、やはり取り過ぎには注意をしたいところです。
また、レバー中にもビタミンAは豊富に含まれているため、レバーを大量に食べると過剰摂取となりますが、あまりレバーを大量に食べる人は聞きませんね。
また、過剰に摂取してしまうと以下のような症状が出てくるとされています。
- 頭痛
- 骨折
- 胎児奇形
- 脱毛
- 筋肉痛
などが起こります。
中でも頭痛が過剰摂取によって最も起こりやすいとされています。
また、骨折については否定的な見解も多いようです。
不足した場合
先述した通り、ビタミンAの摂取が不足しても肝臓での蓄えが20μg/g以上あれば、血中の濃度に影響が出ないため、不足による身体症状は出ませんが、それ以下になるとさすがに以下の症状が出てきます。
- 夜盲症
- 成長阻害
- 骨や神経の発達を抑制
- 免疫低下
- 易感染症
夜盲症とは暗闇において視界が見えにくくなる症状です。明るい昼間では影響はありません。夜盲症の別名で”とり目”と呼ばれることもあります。
ビタミンAが多い食品
以下のものにビタミンAは多く含まれています。(100gあたりの数値)
生鶏レバー | 14,000 μgRAE |
生豚レバー | 13,000 μgRAE |
うなぎ蒲焼き | 1,500 μgRAE |
プロセスチーズ | 240 μgRAE |
生卵 | 140 μgRAE |
牛乳 | 38 μgRAE |
やはりレバーにはビタミンAが豊富に含まれていますね。
例えば、レバニラ炒めを食べると一日に必要なビタミンAが摂取できてしまうそうです。
ただ、三食バランスよく摂っていれば不足することは基本的にはない栄養素なので、そこまで心配しなくても良いでしょう。
まとめ
以上、ビタミンAの働きと一日に必要な量や、豊富に含まれている食品をご紹介しました。
そのほかのビタミンも同様にまとめていますので、ご覧になってみてください。