当院では不思議と、ここ二〜三ヶ月の間に五十肩の症状の人がとても多かったので、今回のブログは五十肩をテーマにしました。
五十肩は肩関節周囲炎といって肩関節の周りの組織や筋肉に何かしらの原因によって炎症が起こり、それに伴い組織の癒着が起こり可動域が出なくなるというものです。
五十肩には主に三つの段階があるとされ、まず最初に炎症が強く痛みもひどい状態の疼痛期、次に炎症や痛みが落ち着いて組織の癒着に伴う可動域が制限される拘縮期、最後に癒着が回復して元通りになる回復期と呼ばれる三つのステージがあります。
昔は放置すれば一年程度で回復すると言われていましたが、今では適切な治療を施しても治るまでには一年や二年かかると言われることもあれば、放置していたら三年経っても治らないとも言われています。
ではなぜ五十肩になるのでしょうか。
五十肩の原因については諸説あるものの、現代の知見を持ってでもこれといった原因が特定できないのが現状です。
一般的には腕を使う頻度が高い人や、パソコンやスマホで姿勢が悪くなっている人、筋トレをし過ぎて酷使している人などがなりやすいと言われています。
実際に当院でも開業以来、五十肩の人はたくさんいましたが必ず共通する要件はなく、パソコン仕事の人に多いように感じます。あとは筋トレで使い方や重さを間違えて行うがために負荷がかかり過ぎてなるというパターンがほとんどです。
特殊なケースでは数年前のコロナワクチンの接種後に五十肩と同じような症状になる人は非常に多かったです。
では五十肩は治るものなのかということですが、治るのは治るけれど時間はかかります。
巷でたった一回で、とか数回で治ったと宣伝を見たり聞いたりしますが、その程度で治るのは五十肩ではないでしょう。単純に筋肉が硬くなっただけの一見五十肩に見えるだけの症状だと思います。
本当の五十肩はそんなに簡単には治りません。10回治療してもなかなか改善しないことはザラにあります。
毎日治療だけに集中できて、肩関節に負担をかけない条件であれば少ない回数で治ることもできそうですが、そんな余裕のある時間を過ごすことはほぼ無理です。みなさん仕事もありますし、専業主婦であっても家事や育児など腕を使うことなんてたくさんあります。
そんなそれぞれの環境条件の中で、人それぞれ治していかなければならないのです。
治療においては病院では電気や温熱、リハビリなどを薬と併用しながら行うことが一般的です。
当院では肩関節周囲の状態を治療しつつ、それが落ち着いてきたら今度は自律神経や内科的な問題を治療します。
五十肩に限らずどんな症状であっても、全ては体からの訴えです。体にとって何かが限界になったがために症状として意思表明をしてきます。
ただこの意思表明がどこからきているのかを読み解くのが五十肩は大変です。というのはまず炎症を止めないことには、その裏にある原因が読み取れないからです。
数回の治療で炎症を落ち着かせてから、その裏にある原因を読み解いていきます。
ちなみに当院が経験した原因については非常に多岐に渡るので感覚でしか言えませんが、肝機能が弱っている人に多いイメージです。
いかんせん、炎症が落ち着いたら原因に対しての治療を始めますが、長年に渡り蓄積してきたものが症状として出ているため、それを改善するにはそれなりの期間がかかります。
そのためまずは自分自身でできることは、疼痛期は痛みをとにかく抑えるためになるべく負担をかけないで安静にすること、痛みが落ち着いてきたら温めて痛くない範囲で動かして癒着を少しずつ改善すること、当たり前のことしかここでは言えませんがやってみてください。
もう少し深いことは、また次の機会にでもお話しします。