
先生、ちょっと前から肩が痛かったんだけど、だんだん悪化してきて腕があがらなくなってきたの。これってただの肩こりじゃない気がするんだけど。

そうだね、肩が痛くて腕があがらないという症状は典型的な四十肩や五十肩といわれているものだね。これは医学的には肩関節周囲炎と呼ばれているよ。

やっぱり。いつもの肩こりと違う感じがして腕があがらないのはおかしいなと思ったんだー。でも先生のところは生理痛しかやってないから四十肩や五十肩は治療してもらえないよね?

いや、うちでは生理痛に特化しているだけであって、どんな症状にも対応してるから大丈夫だよ。実際に四十肩や五十肩の患者さんは多いからね。たくさんみてきた。

じゃあ治療して欲しいんだけど、その前に四十肩や五十肩についてもう少し教えて欲しいな。

うん、症状の知識をつけることは大切だからね。じゃあまずは四十肩や五十肩では何が起こっているのかを説明していこう。
四十肩、五十肩で起きていること
- 肩の関節は主に4つの筋肉と靱帯や関節包(関節内を保護している袋)で構成されていて、この中のどこかに炎症が起きている。
- 4つの筋肉のうち一つ、ないし二つが硬くなったり炎症している場合が多い。
- その炎症が関節包まで派生して、関節包も炎症して痛みが強くなっている。

へー、肩っていろんなもので構成されてるのね。肩が痛い時にはこういうことが起こってるのはわかったけど、なんでこうなるのかな?原因は何かあるの?

もちろん!何もなくて症状が起きることはないからね。いまだにハッキリとした原因は解明されていないけど、こうではないかと考えられてるよ。
四十肩、五十肩の原因
- 姿勢が悪いことで肩周りの筋肉が硬くなり、肩甲骨や肩関節の動きが悪くなることで過剰に肩関節に負荷がかかる
- ひどい肩こりを放置していたがために肩周りの血流が悪くなり、それが肩関節まで波及して肩関節自体の血流も悪くなっている
- 腕を酷使しすぎていると、その分肩関節にかかる負荷が強く、その負荷に肩関節が耐えられなくなっている
- 転倒や衝撃などでケガをした時に、肩周りの組織を痛めた

そうなんだ〜。私はまさに肩こりがひどかったから、それが原因かな〜。仕事はパソコンでいつも画面見つめてるし、家帰ってもスマホずっといじっているから姿勢が悪い自覚はあったんだけどね。そんなことでも四十肩や五十肩につながるんだー。。

そうだよ、肩こりがひどい状態というのは肩周りの筋肉がガチガチに凝り固まっている。その状態だと肩甲骨の動きも悪くなるんだ。そうなると腕を使う時には肩関節だけで動かしているわけではなく、肩甲骨も協調して動いている。だから肩甲骨の動きが悪くなると肩関節だけで動かそうとするから、負担が全部肩関節にかかってくるんだよ。
肩関節のポイント
- 肩関節は【肩甲上腕リズム】という動作で成り立っている。
- 肩甲上腕リズムとは腕を180°あげる際には、肩関節が120°動き、肩甲骨が60°動くことで180°あがること。

へー、肩関節って一つだけじゃないのね。腕をあげるのは肩甲骨も動いてはじめてスムーズに上がるんだー。初めて知った!あ、だから肩こりがひどいと肩甲骨が動かなくなって、その分肩関節だけで頑張ってあげようとするから痛めちゃうのね。

そうだよ!これで肩の仕組みがなんとなくイメージついたかな?

うん!じゃあ私の場合は肩甲骨が動いてないから、頑張って動かしていけば治るのね!

ちょっと待って!確かにそうなんだけど、四十肩や五十肩は症状にそれぞれのステージがあってそれに見合った治療をしなければならないよ。
四十肩、五十肩の主な3つのステージ
- 急性期
炎症が強く痛みがひどい時期。この時期には安静にしていても痛みがあったり、寝ている時に痛みで目がさめることもある。この時期はとにかく痛みを緩和させる治療や過ごし方が必要。目的は痛みのケア。
- 慢性期
痛みが落ち着いてきたと同時に、拘縮といって肩が動かなくなる時期。炎症が落ち着くと、肩関節を構成するいくつかの障害によって動きが極端に悪くなる。この時期には可動域を回復させる治療や過ごし方が必要。目的は可動域の回復。
- 回復期
肩関節の可動域が徐々に回復して元の動きに戻る時期。一昔前までは放置していてもこの経過を辿るといわれていたが、最近では治療やリハビリを行わないと元の動きまで戻らないともいわれている。この時期はとにかく可動域を回復させる治療と運動が必要。

ほー、じゃあ私は2番目の慢性期だわ。この段階からでも治療を受けてもいいの?効果もある?

もちろんだよ!その段階で治療を開始してもOK。やるべきことや目的が違うだけで、むしろ放置せずに積極的に治療をした方がいい。さらに言えば、治療を始めるのは早ければ早いほど急性期から回復期までの期間をギュッと短くすることができるよ。急性期の治療はいち早く痛みを緩和させて炎症を止めて、慢性期に移行したら可動域を高める治療をして動きを回復させるんだ。

そうなのね!よくわかったわ!あ、そういえば私のおばさんがこの前転んでから腕に力が入らなくて動かすと痛いって言ってたから、たくさん動かすように伝えとこ!

いいや!もしかしたらそれは腱板断裂っていう手術が必要なレベルかもしれない。だからまずは整形外科でMRIなどできちんとみてもらうようにして!
注意すべき症状
転んだりぶつかったり何かの衝撃によって痛みが出た時には、肩を支えている4つの筋肉の一つが切れてしまっている可能性がある。これは腱板断裂というもので、程度によっては手術がすぐに必要なものもある。
何かきっかけがあり、肩に激痛や腕をあげるときに力が入らないなどの症状があればすぐに整形外科を受信して画像診断をすべき。

そうなのね!!四十肩や五十肩っていろんなことがあるし、手術が必要なものもあるのがよくわかったわ!まずは腱板断裂って危ない症状かどうかをチェックして、それじゃなければ鍼灸やマッサージなどで治していけばいいのね!

そうだね!自分で判断できない時は迷わず病院を受診して画像を撮ってきちんと検査した方がいい。特に転んだり衝撃を受けた後などはね!その結果、緊急性が高いものでなければ自分の信頼できる治療院などで治療やリハビリをして早く治していってね!

わかった!!先生、ありがとう!!