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婦人科

生理痛とパンの関係性を体の仕組みから読み解く|現役鍼灸講師がわかりやすく解説

当院の経験では生理痛がひどい人は食習慣があまり良くないことが多くみられます。

さらにパンが好きという人が非常に多かったので、今回は改めて生理痛とパンの関係性を医学的な知見を用いて解説していきます。

生理痛の主な原因はプロスタグランジン

生理痛の正体はプロスタグランジンという物質です。

プロスタグランジンは生理時に子宮を収縮させて、剥がれ落ちた内膜を排出する役割があります。

また炎症を促して、痛みを増幅させるという作用もあります。

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院長

このように聞くとプロスタグランジンは悪者に感じますが、炎症を促すということは組織修復における重要な最初の過程です。問題なのはそれが過剰に作られ過ぎてしまうことです。その原因としてパンのグルテンなどがあります。

パンに入ってるグルテンはどういうもの?

今でこそグルテンフリーのパンがありますが、パンのもちもち感を出すためにほとんどの場合グルテンが使われています。

確かにパンのあのもちもちした美味しい食感を出すにはグルテンが必要です。

そんなグルテンですが、実は体にはこんな影響があります。

腸内環境の悪化

グルテンを分解するのが苦手

グルテンを構成するアミノ酸にはプロリンとグルタミンという物質がたくさん含まれています。

私たちはそれらの栄養素をいろんな酵素によって吸収できる形まで細かく分解して取り込んでいきますが、グルテンの問題点は人間はプロリンとグルタミンが強固に結合したペプチド結合を分解するのが苦手です。

そのため完全に分解できずに、大きな形のまま腸へ送られてしまいます。

消化に時間がかかる

グルテンはグルテニンとグリアジンという二つのタンパク質に水を加えてこねられることで出来上がる、網目上の高分子構造のためとても頑丈な作りをしています。

先に説明した分解するのが苦手ということに加えて、酵素がタンパク質の内部まで入り込むことが難しいため物理的にも消化するのに時間がかかります。

腸の細胞同士のつながりが緩む

私たちの腸や血管は細胞同士が手を繋いだように密集して、血液や食べ物が外に漏れないようにしています。

そこに分解しきれなかったグルテンが腸に到達すると、腸の細胞からゾヌリンというタンパク質が分泌されます。

ゾヌリンはこの細胞同士が手を繋いでいるのを引き離してしまう作用があるため、ゾヌリンがたくさん分泌されると腸にわずかな隙間ができて、その隙間から本来は入れないようなグルテンや老廃物などが血液中に漏れてしまうことがあります。

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院長

ここまでパンに含まれるグルテンが腸内環境を悪化させる理由をお話ししました。ではこれから腸内環境が悪化することで生理痛とどのように結びつくかを解説していきます。

免疫システムが暴れ出す

腸内環境が悪化して隙間ができることで、腸壁から本来侵入することのない異物が血液に入り込み、それが全身を巡ることで体内の免疫システムが外敵と判断して一斉に攻撃をするように作動します。

この免疫システムによって、体内で炎症性サイトカイン(IL-6やTNF-α)という炎症を引き起こす物質が大量に放出されます。

またこれは腸だけではなく、全身に影響して慢性的な炎症のベースを作り上げてしまいます。

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院長

炎症という現象は体内に侵入した異物を処理するために必要な過程ですが、時にそれが行き過ぎることがあります。また腸の隙間ができるなどして常に炎症を引き起こすような要件があると、いつもどこかしらが炎症している慢性炎症の状態にもなり得ます。

アラキドン酸カスケードの活性化

体内で炎症が起こると細胞膜の脂質からアラキドン酸という脂肪酸が切り離されます。

このアラキドン酸から特定の酵素から代謝を受けて数種類の物質が作られるのですが、その中の一つが生理痛に関係するプロスタグランジンです。

ではプロスタグランジンが作られる過程をみていきましょう。

グルテンによって腸の隙間ができて、そこから入り込んでしまった異物により炎症性サイトカインが体内で大量に放出されます。

炎症性サイトカインはアラキドン酸をプロスタグランジンに変換させるCox-2という酵素を強烈に活性化させます。

Cox-2が活性化されることで、アラキドン酸という材料から大量のプロスタグランジンが作られてしまいます。

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院長

アラキドン酸からはプロスタグランジンの他にも血管を広げたり、免疫力を高めたりする物質も作られます。そのため全てに悪い方向へ働くことはありませんし、炎症もある意味生命活動にとってはリスクを排除するために必要なものでもあります。ただし、たくさん作られてしまうことが良くありません。

それでもパンを食べたい

グルテンは体にとって負担がかかる成分だということを理解いただけましたか?

じゃあパンはもう食べない方がいいのか、と思うでしょうが食べてもいいので安心してください。

ただし食べ方に気をつけましょう。

例えば毎日食べていれば、一日おきや二日おきにして1週間で食べる総量を減らすことや、毎日食べるならば週に三日はグルテンフリーのパンに変えるなどして、グルテンを摂取する総量が減る工夫をすれば問題ありません。

ちなみに米粉のパンがありますが、米粉パンはあまりお勧めしません。

米粉パンと記載のあるものの多くは米粉を含んだだけのグルテンが入っているパンのものが多いため、100%米粉パンは実はそう多くはありません。

さらに米粉は小麦パンのような食感を出すために砂糖や油、増粘剤などの添加物を混ぜて作られていますし、そもそも米粉は白米の粉なので小麦粉よりも血糖値が上がるスピードも速いため、体の不調を引き起こしたり太りやすくなったりします。

いつものパンの代わりになるものは、米粉パンよりもグルテンフリーにした方がいいでしょう。

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院長

好きな食べ物を楽しむことは決して悪いことではありません。どうしてもパンが好きという人は全て控えるのではなく、グルテンフリーのパンに一部変えてみてください。このように無理なくストレスがかからないようにして食べる量を減らすことが大切です。

まとめ

ここまで生理痛とパンの関係性を医学的な知見から解説してきました。

パンに含まれるグルテンという成分に絞った内容でしたが、グルテンが体の中でこんなにもいろんなことに作用しているのは意外だったのではないでしょうか。

一見するとグルテンは悪者のように見えますが植物性のたんぱく質の塊で、天然のプロテインのような高たんぱく質の栄養価が高い成分という一面も持っています。

問題なのは何度も言いますが食べ方や食べる量なのです。

なので先ほどお話ししたように無理なくストレスにならないような対策を自分なりに見つけて、これからもパンを楽しんでください。

生理痛で悩まされている人は特に注意して、積極的に対策をするとそれだけでも生理痛が緩和されることも少なくありません。

今回の記事が生理痛で悩んでいる人の一助になれれば、嬉しく思います。

(生理痛に関係する記事もいくつか書いていますので、参考までにリンクを載せておきます)

それでも生理痛が改善しないときは

生理痛が重い人は食習慣や生活習慣を変えてもすぐに症状が良くなることはなく、数週間や数ヶ月経過して少しずつ改善を実感できるようになりますので、根気強く無理のない範囲で継続してみてください。

それでもなおなかなか改善しないような時は全身の機能が低下している状態なので、生理と関わる腎の回復や自律神経のバランス調整、免疫力アップ、冷えの除去などの治療をして積極的に改善していかないといけないフェーズです。

そのような人は当院でもお近くの鍼灸院などでも、どこかで治療を受けることをお勧めします。

特に鍼灸治療は生理痛の改善にとても有効な方法なので、受けたことがない人は一度チャレンジしてみてください。

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