不調を治す本質

自分の体は誰のものでもなく自分のものです。

自分の体は自分で責任を持つという事はとても大切なこと。

病気になったり不調になっても治すのは薬を使っても鍼などの治療を受けても最終的には自分の治癒力です。

ここを理解できるかどうかが病気や不調を改善できるかどうかが大きなポイント。

一般的には薬や各種治療を受けて治ると思っている人が多いけれど、確かにそれらは治るための一助になりはするけれども最後は自分の治癒力です。

その理由としては例えば同じ症状を持つ人々が同じ薬を同じ量を飲んでも効く人と効かない人がいる、あるいは同じ症状の人に対して同じアプローチで治療をしても治る人と治らない人がいる、この違いは何でしょう。

これはその人自身の治癒力が発動しているかどうかなんです。

薬や治療で外から力を加えて内部を強制的に動かしたとしても、治癒力がない人はそれに呼応することができない。だからどんな方法をあれこれやってみても響かないから治らないんです。

そもそも体の不調は体からのSOSのサイン。今まで自分がしてきたことの中で何かが自分の体にとって間違っているよという教えを不調や病気という形で自分の体が警告してくれているのです。

例えば好き放題食べたり飲んだりしている人は膵臓さんから怒られます。どれだけインスリン(血糖値を下げるホルモン)を出すために働かされるんだ、とね。この時点ですみません、と内省して適切な食生活を心がければなんて事なくまた元気な状態に戻ります。だから糖尿病の初期段階の人は食事と運動だけで十分血糖コントロールができるんです。

反対に警告されているにも関わらずそれらを無視し続けたり、薬を飲んでいるから大丈夫という謎の安心で今までの間違った習慣を繰り返しているとますます警告は強くなり、それでも改善されない場合にはついには壊れてしまいます。今例えを出した膵臓でいえば、こんなに働いて限界まで頑張ったけどもう動けません(インスリンを分泌することができません)となります。こうなれば薬や注射などでコントロールしていかざるを得なくなり、副作用が辛くともそれも受け入れないといけません。

私は常用薬が大嫌いなのは物事の本質をついたことではないから。(緊急時の薬は必要。薬全ての否定ではなく常用薬です)

結局自分の過ちを他人や他責にしているようでならないのです。もちろん細菌感染など急な症状に対しては非常に有効なのでそれらは必要なことではありますが、ほとんどの常用薬は生活習慣を見直せば必要なくなる薬ばかりです。

薬を飲んでいることで変な安心感を覚えて、薬によって色んな数値が一時的にコントロールできていることをほとんどの人が自覚していません。薬で一時的にコントロールできていても、自分の生活習慣を直さなければ根本的には何も改善されていないために一定期間が過ぎると今の薬の量では効かなくなるため量や数が増えます。

本来本当にすべきことは自分の習慣の見直しと改善です。それでも効果が乏しい場合に初めて薬や治療という選択が出るのが本質です。(例えば風邪をこじらせて脱水や命の危機があるなどの緊急時には薬をはじめ西洋医学以上のものはありません)

人間は自分の体を自分で治す自己治癒力を誰しも備えています。

何か不調や病気になってもそれを信じて自分でできることを最大限するべきなんです。今の救命医療以外の医療は物事の本質とはかけ離れすぎている。本当に患者を治すことを考えるならば緊急以外はまずはその人を知り原因を探して、自分でできることを指導するということなのではないでしょうか。

それでも難しいならばそこで初めて薬の使用の提案という流れになるべきです。すぐにポンポンと薬を容易に出し過ぎです。それによってどれほどの副作用や経済的損失があるのか。

その点鍼灸をはじめ化学薬品を使わない自然療法は本質に近い治療です。

薬は症状に対して強制的に変化を起こして一時的に作用させるものである一方、各種自然療法はその人それぞれに見合うことを施して、その人自身が自分で治る力を回復させることが目的だから。

例えば鍼灸は鍼をすることで体に起こる反応を利用して治癒に導きます。鍼をしたとしても体に起こる反応は自分の力以上の事は起こり得ないので安心安全です。副作用もありません。ただ大きな問題点は技術者にバラツキが大きく、気の流れや相性など科学では測れない要素が多いためうまくマッチしないと効果がない、ということです。(これは一個人と鍼灸業界全体の問題)

他の自然療法も同じ仕組みです。

結論、究極は薬を使おうが自然療法を使おうが最後に治すのは自分の細胞たちです。そのために自分で改善できることは改善し、補助的にどの手段を使うかという意識で選択すると良い方向へ進めるのではないでしょうか。

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