膝痛

膝痛も現場ではよくある症状の一つです。

今回の患者さんは1ヶ月前から膝が痛み出して整体へ通い、当初は足を引きずるほどの痛みであったが計9回の治療でそれなりまで回復しているものの、未だ痛みがあり歩く時にも不便がある上、趣味のゴルフも楽しめないという状況での来院でした。

状態をみるとさすがに9回も治療を受けていたので、そこまで筋肉の張りはなく膝の関節部分に痛みが集約されていました。

実際に触診をすると既に筋肉などが原因ではなさそうで、膝痛の他にも何か症状はないか尋ねると腰痛やトイレが近いということもあり、これらは東洋医学では腎の症状として捉えられるため、腎が原因で痛みが未だ残っていると判断しました。

腰を触診すると腎に問題がある人はゴリゴリした硬いものを触れますが、こちらのケースでも例外なくゴリゴリした硬いものがありました。そして腰の部分は少し冷え気味。

腎が弱い人は体のどこかに冷えがあるし、もし冷えがないとしても自覚的に寒さを感じている人が多いものです。

色々と探るとやはり腎がきっかけで痛みが出ていると判断して、それが回復するように処置を施しました。

鍼灸治療は何度か受けたことがあるみたいですが、初回治療の直後はそこまで大きな改善の実感はなかったみたいです。ただ、治療した3日後に急に痛みが消えてうれしくなり沢山運動したそうです。

鍼灸治療では治療効果の時間差が起きることはしばしばあります。この現象のはっきりとした理由はわかりませんが自身の治癒力が関わっているのではないかと推測できます。当院の場合では効果に時間差がある人は1~2割程度います。

そして2回目来院時は痛みが消えてから沢山運動したため、また以前ほどではないものの痛めてしまったということです。

2回目の治療も腎に焦点をあてて治療をすると、今回は治療直後に痛みが消えて効果を強く実感してもらえたようです。

これであと数回治療をすれば、膝痛は回復するでしょう。

この症例のように、膝痛一つとっても膝自体が原因の人もいれば、坐骨神経痛で膝に痛みを感じている人、ももの筋肉の硬さが原因の人、はたまた今回のように実は内臓から痛みが出ている人というように原因は人それぞれ全て異なります。

痛みはあくまで体から発信される声の一つに過ぎません。その発信されている声をどう紐解いて、本当に訴えている場所はどこかを探して的確な処置をしなければ痛みや不調は改善されないのです。

そして誰一人として同じ体はないですし、その人自身のコンディションも日々変化しているためそれなりの場数を現場で経験している人でないと複雑な症状は難しいです。

膝痛に悩んでいてなかなか改善しない人は、これまでと違う視点で治療をしてもらうと改善していくのではないでしょうか。

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